導入事例 株式会社ユーテック様

DIRECTOR6で業務改善!
売上150%増で、所定外労働時間は約43%削減。
現場が自信をもって作業できる環境が社員の主体性も生み出した。

創業約80年の歴史をもち、圧力容器製造や真空チャンバー製造などで培った「確かな溶接技術」と、高精度電磁石コア加工などで培った「大型製品の高精度機械加工技術」を強みに、公共インフラや電子・半導体、エネルギー、医療といった、多様な分野の製品づくりに携わってこられた同社。しかし、多様性やスピード感といった顧客ニーズに応えるため、製造現場は過剰な労働時間に悩まされていました。この解決に必要だったのが、正確で柔軟性のある生産管理システム。DIRECTOR6で理想とされる生産計画と管理が実現されました。

  • 代表取締役社長 上野光徳氏

    代表取締役社長

    上野 光徳 氏

  • 生産管理部主任 上野雄登氏

    生産管理部 主任

    上野 雄登 氏

  • 生産管理部部長 工藤明氏

    生産管理部 部長

    工藤 明 氏

背景・お悩み計画変更に対応できない以前の生産スケジューラ。
非効率な生産や管理で、残業と休日出勤が常態化。

上野(雄)氏:以前より生産スケジューラは利用していましたが、その生産計画と実際の進捗が大きく乖離していました。原因の1つは、生産スケジューラが繰り返し生産向けで、設計変更や突発的な計画変更に対応できなかったことです。作業工程の遅れや進み、急な受注もありますので、計画には変更が発生するものです。

工藤氏:すると、日々の計画変更に対応できない生産スケジューラは重視されなくなります。現場では管理者がエクセルで別途スケジュール表を作成し、実態に応じて日々更新するようになりました。しかし、それでもスケジュールに不安が残るため、やみくもな残業や休日出勤が常態化。エクセルによるスケジュール管理には大変な手間がかかり、私も現場業務との両立は本当に大変でした。

社長:経営側も状況を認識しており、以前の生産スケジューラに対して、かなり不満を感じていました。一方で、事業規模が拡大してきたことに合わせ、業務改善の必要性を感じていたため、お世話になっていた中小機構のアドバイザーにも相談しました。CIOの育成や生産管理のレベル向上のために、何に取り組むべきかを検討する中で、生産スケジューラの入れ替えを決めました。

導入の流れ 個別受注生産のための機能を重視。
要求仕様37件、そのほとんどにDIRECTOR6は合致!

上野(雄)氏:プロジェクトチームを立ち上げ、システム選定に約5ヶ月をかけて慎重に進めました。まずは課題分析と構想策定、計画策定を実施。全社員を対象としたヒアリングでは、約180件もの課題が抽出されました。問題の多くは工程計画と製造にあり、主に場当たり的な計画変更や、各工程の不明確な完了予定、材料未入荷による作業停滞といった生産スケジュールに関することです。こうして、生産工程管理システムの導入を中心に、購買や管理会計にも活用できるシステムの導入を方針決定しました。

工藤氏:システム選定にあたり、必要な機能の洗い出しとその優先順位を設定。適合する5社の製品を仕様調査し、2社に絞り込みました。最終判断としては、詳細なFit&Gap調査を実施。当社は受注型の小ロット生産事業であるため、その形態に適したスケジューリング機能をもつこと。そして、日々変わる進捗がガントチャートで簡単に確認できること。さらには、購買管理や管理会計などにもしっかり活用できることを確認し、DIRECTOR6に決定。最終評価の際、事前設定した37件の要求のほとんどにDIRECTOR6は合致しましたが、競合製品の合致はその6割ほどで、大きな差がありました。

上野(雄)氏:いざ導入に際しては、システム選定前から当社で考えていた“理想の業務フロー”に沿った運用を実現すべく、シムトップスのサポートチームが真摯に対応してくれました。いくら良いシステムでも使いこなせなければ意味がありません。有効な機能や使い方のご案内や、一部カスタマイズにも対応いただき大変感謝しています。

社長:プロジェクトチームは、まず若手だけで構成。固定観念に縛られることなく、多様な視点から問題点を抽出してほしいと考えたからです。チームへは、生産管理レベルの向上には何が必要で、どのような管理が求められるか、要点をいくつか示唆しただけです。逆にプロジェクト中盤、システムの導入フェーズからは、知見・経験・権限のある管理監督者をメンバーに加え、化学反応を起こしました。信頼して任せ、満足のいくシステムを作り上げてくれたと思っています。

導入効果 正確なスケジューラで、急な案件にも計画的に対応。
管理者に余力、製造スタッフには主体性が生まれる。

工藤氏:現在DIRECTOR6を、生産計画から日々の製造指示、資材購買や外注管理まで広範囲の業務で活用しています。特に、計画主導で業務を回す、理想的な生産業務を実現できた点が大きい。管理者は正確な進捗把握だけでなく、スケジューラ通りに進めれば納品に間に合うと確信できます。製造スタッフは、日々の予定が完了すれば残業は不要と判断でき、今では残業や休日出勤が減り、有給休暇も取得できるようになってきました。

上野(雄)氏:これには購買管理も関係しています。材料や外注品の納品の工程と、製造の工程をシステム上でつなぐことで、現場が作業着手する際には必ず部材が入荷済となり、リードタイム短縮が図れています。また、現場での作業実績の入力も、製造スタッフ一人ずつに貸与したスマートフォンから入力できるようになり、管理レベルだけでなく利便性も上がったと喜んでいます。
そして、基本的な生産管理がしっかりできるようになると、急な案件にも対応しやすくなりました。DIRECTOR6へ追加の業務入力をするだけで、既存スケジュールとの調整・再計画を自動で行い、新たなスケジュールが生成されます。計画外のことを計画的に落とし込め、いつ確実に納品できるのかを、明確にお客様へお伝えできるようになりました。今後、バックオフィス業務との連携を図り、営業・製造・経理を一気通貫した管理ができるようになればと考えています。

工藤氏:私はガントチャートを見ながら、急な案件に対してどう人的リソースを振り分けるか考えています。その際、工程が「見える化」されていますので、優先度が低い作業が分かり、別の作業を入れる判断がつきやすくなりました。
ガントチャートは現場でも大型モニターに表示し、製造スタッフは日々のスケジュールを確認しています。以前は事務所にスタッフから作業の問い合わせが頻繁にありましたが、今では自分の仕事の流れを先々まで把握して動いています。現場スタッフに主体性が芽生えました。
次のステップとしては、グループ単位の工程管理を、人単位に変えたいと考えています。熟練者と経験の浅い者がいるので、作業者レベルによって仕事を振分け、30人分の動きを管理できれば、さらに効率化するはずです。

社長:このように多様な導入効果があり、導入前に洗い出した課題の、実に83%を解決しました。何より、現場の所定外労働時間が43%も削減したのに、業務が確実かつスムーズに進む状況は理想的です。しかも、導入した初年度という、これほど早い段階で成果が出るとは思っていませんでした。今年度、売上が昨年対比で1.5倍になりましたが、それだけの仕事量をこなせる会社に変わったということです。投資の回収も計画通りに進みそうで、DIRECTOR6の導入は、狙い以上の効果がありました。

総評・展望 思いがけず早期発現した導入効果。
DIRECTOR6を活用し、今後も安定した成長へ。

社長:製造スタッフが先々まで自分の仕事を把握し、次の行動を判断できるようになったのは、システムに主体性を育てられた結果です。社内の意識改革は大きかったと思います。これは教育して簡単にできることではありません。仕組みによって、組織や人のレベル向上もあることを実感しています。
今回の導入により労働環境を大きく改善できただけでなく、賞与などの形でもその恩恵を従業員に還元しています。今後も、従業員のための福利厚生や施策などを充実させることで、会社の売上アップやコスト削減のメリットを示していければと思っています。
今年度はDIRECTOR6の導入で素晴らしい結果を得ましたが、急激な成長ではなく、地に足をつけた安定感ある成長を目指していきたいと考えています。そこでもDIRECTOR6を活用していきたいですし、さらなる進化も期待しています。

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個別受注・多品種少量生産特化した
生産スケジューラ工程管理システム
DIRECTOR6(ダイレクターシックス)

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